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2007/05/26//Sat.
いぢわる外国人
日本人は腰が低いと思う。

例えば外国――特に英語圏――から日本に来られた方は、自国の言葉で堂々と話している(ような気がする)のに対して、日本人は、役に立つかもわからないポケット辞典を片手に、あらかじめ用意されていた定型文を一生懸命読んでいる(ような気がする)のだ。

これらは日本語と英語の普及度の違い、及び全くの偏見であるかもしれないが、上記のことを象徴する出来事に、私は出くわしたのだった。それも、もの凄いベタなシチュエーションで。

私が路上の喫煙所で一服している時だった。

先に一服していたのは、中年のサラリーマン。国籍はジャパン。わかりやすいように田中さん(仮)としておこう。営業の合間の一服であろうか、雨に濡れてすだれている薄毛が、言いようのない哀愁を漂わせていた。
そこへやってきた国籍不明のオールドガイ。初老と思われるが、無造作に伸びた金髪を後ろで束ねている様は、さながら、[欧米版・マイク真木]と言ったところだった。ということで彼をマイク(仮)としておく。

銀座の中心で迷子になったマイクは、私のような若造には目もくれず、田中さんに「すいません」と話をかけた。「オオ、オッケエ」と狼狽する田中さん。

(日本語で訊かれたんだから、日本語で返せばいいだろ、田中さん)

マイクは地図を片手に目的地を訪ねていた。田中さんはどうやらその場所がわかるらしく、ボディ・ランゲージを駆使しながら一生懸命伝えようとしていた。

「オオ、そこをライトに曲がって……」



(テレビでよく見る、慌てたオッサンと同じ行動だ――



もはや、日本語すらまともに喋れない田中さんは、こう続けた。



「そして、そこをストライクに進めばオッケイ」



×ストライク
◎ストレート



まあ、田中さんの熱意はマイクに伝わったようだった。大きく頷いて「センキュー!」と言った。そしてその後に、まさかの発言をした。



「いやあ、親切にどうもありがとうございます。助かりました」




とても流暢。



マイクはリーサルウエポンとして流暢な日本語を隠し持っていたのだ。それまであまり言葉を発しなかったのは、いったい何だったのだろう。彼は満面の笑みで、目的地へ向かった。

そしてマイクが去った後、その場に残ったのは、気まずそうにたたずむ田中さんの背中と、ちょっと意地悪なマイクが吸っていたタバコの吸殻だった。


 


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